3日目 3/17
['12 北海道旅行] 3日目 3/17
時刻は3時半ごろでしょうか
消灯時間の終わりを迎え、部屋の明かりに目を覚まします
語り口の柔らかなアナウンスが下船を案内しております
ホットコーヒーも案内していましたが、しかしながら財布を気遣って缶コーヒーで我慢です

さて、小樽の街の明かりが見えてまいりました
街明かりは 楽しかった船旅の終わりを告げ 或は未だ見ぬ最北端へといざなっているようです
そう思えば早朝到着も悪くありません
下船しますとそこはもう北海道

関西の三月では考えられない雪が迎えてくれます
港にあった「なか卯」でうどんを一杯啜り
そして暫く歩くと小樽築港駅

駅前に巨大なショッピングセンターがあるもののまだ開店しておらず


駅前の公園は雪に埋まっており

手持無沙汰なので青春18きっぷを発動し、始発列車で小樽に向かいます

小樽築港駅の構内には除雪車が留置されていました
小樽の駅には八時半に到着 しかし駅前の店舗は開店前
待合室で本を読んで時間を潰します 暇です
本を読むかチョコを食べるかしかやることがありません
トイレに行くと手を洗う自動水栓からお湯が出て驚きました
そして九時になると小樽の街へ繰り出してみます



小樽から札幌まで快速「エアポート」に乗車です
列車は小気味よい速度で走り
眺める車窓は右手に雪のかかる断崖絶壁 左にもまた白波に洗われる断崖絶壁
此が長く続くのは北の大地ならではの景色でしょうか
札幌から旭川に向かうと 走るにつれて段々雪化粧は濃くなり
曇り空の白と合わさった一面に広がる白さは どこまでも続くかのようです
列車はピィーッと警笛を鳴らしトンネルに入り それを抜けると そこは積雪2mの銀世界でした
小樽からも遥か遠くへ来たと実感します
雪と水面が光る石狩川が 北の自然の美しさと厳しさを示しています
しばらく走ると列車は札幌駅へ

数本の特急列車が止まっております
その中には青い車体がありました


近づいてみると北斗星、きたぐに・日本海廃止でも健在なのですね
北海道の普通列車は極端に少なく、乗り損ねると取り返しのつかないことになってしまうので
列車に見とれるのもそこそこに、快速・岩見沢行きに乗車です

そして途中から各駅停車に乗り換え

国鉄の面影を残す直角クロスシートに揺られ

抜き去ってゆくL特急「スーパーカムイ」を恨めしげに見つめ

旭川に到着です

なかなかに面白い列車が止まっていました
到着するともう夕方、暫く旭川の街を歩いていると空腹に苛まれてきたので
旭川の老舗、蜂屋のラーメンを食べました
醤油ラーメンの「脂っこい方」を頼むと 出てきたラーメンは真っ黒いスープに脂が浮いており
脂が苦手な私には 少しばかり苦しいかと思われましたが
一口スープを啜ると 思い掛けずあっさりで 次から次へと啜ってしまいます
麺はスープに良く絡み その上に乗るチャーシューは チャーシュー麺と名乗っても良いような量
醤油と魚介の出汁に脂が合わさり 今まで食べたことのない味を作り出す
此処に旭川の愛され続ける名店の真髄を見た気がします
北であるが故、旭川の街に夜の帳が下りるのは早く
午後七時チェックインのホテルまで2キロ歩き終えた頃にはもうあたりは真っ暗でした
ところで、そのホテルが曲者でありまして
1900円で泊まれ、かなり安いのですが
マンションを改造したらしく、シーズンオフのがらんとした雰囲気が薄暗い廊下の照明に重なりかなり不気味でした。
長くて暗く、非常口の緑灯だけが煌々と光る廊下はバイオハザードを想起させます。
エレベーターの「閉」ボタンは言うことを聞かず、
洋室なのに何故か地べたに電話が置いてあり、
カーテンが中途半端な長さで窓を覆い切れず、
まるでお化け屋敷のような演出に、今まで18年間生きてきて初めて寝るのが怖くなりました。
そして、極めつけと言わんばかりに
風呂に入り、部屋に戻って毛布を押し入れから出すと
何と血が染みているではありませんか
もはや「洗うのが適当で汚い!」なんて文句を言う気はありません。
ただただ、怖い。その一心でありました。
きっと鼻血であると信じて布団に入ります。
何だか頭上からポルターガイスト同然の変な音が聞こえてきたので
携帯電話にイヤホンを挿して音楽を聴きながらうとうとしていると
何とか眠ることができました。
しかしその時の私は忘れていたのです。
携帯しか目覚ましが無い中で
イヤホンを差すと携帯の目覚まし機能は使えないことを。
そして翌朝は始発6時5分の電車に乗るべく、
5時には起きなければならないことを…
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